大魔法

まさか、あれは・・・

間違いない、あの眼は、今夜徹夜で作業すると決めたプログラマの眼だ・・・!

終電がなくなってしまっても一向に構わないという覚悟


システムの開発現場では、残業や徹夜は作業効率が悪いとし、禁止されている場合がある。特に、徹夜はマネージャーに許容されないことが多い。

しかし、どうだろう。

確かに、泊まり込みで2日続けて作業した結果が、1日+1日の作業量に劣る場合があるのかもしれない。もしかすると、それが一般的なのかもしれない。だが、そうでない人もいるのではないだろうか。中には、一瞬の爆発力で、日々の定量の作業量の総和を遥かに超えるアウトプットを出すタイプの人だっているのではないだろうか。いや、私はいると信じている。

私と一部の同僚の間では、そのような行為を「大魔法」と呼んでいる。

正しい大魔法によって生み出されたモジュールには、あまりバグが含まれない。バグがあったとしても、大魔法発動時の残り香のような不思議なエネルギーによって、本人が対処した場合に限り、その後しばらくの間のバグ対処がスピーディーになるのだ。

ただし、大魔法を使うプログラマは、時々、故障する。
そして、故障後、二度と帰ってこないこともある。